2.職務


SJ(就労者のための日本語教育)の研修立案には、学習者の職務や業務環境を把握しておく必要があります。ここではその捉え方や情報収集に方法について求められる力を確認します 

SJ指導者Can-do statementsでは「理解できる」「把握している」「できる」は次のような意味で使っています。

《理解できる》
  その項目に関する新規の情報を読んで概要を理解できる程度の知識がある

《把握している》
  SJ指導者としての活動を計画、実施する上で前提となる知識がある

《できる》
  SJ指導者として十全にできる

5.学習者の職務の概要が理解できる

□ 5.1 特定の職種について情報の収集ができる
□ 5.2 外国人学習者が就労する職種で求められる理由やその役割を理解できる
□ 5.3 ジョブディスクリプションに記載される項目が理解できる
□ 5.4 キャリアパスの策定について理解できる

学習者の職務、もしくは学習者が就職を希望する職務は多様です。特定の職務の内容を理解するためにはどのような方法があるでしょうか。情報は、職務の内容だけでなく、外国人の雇用の実態、その背景も含めて収集しておくと研修内容を検討する上で役立ちます。また、日本企業の人事制度による職務や遂行能力の捉え方も理解しておく必要があります 

6.学習者の業務環境が理解できる

□ 6.1 業務環境について情報収集ができる
□ 6.2 働き方改革の概要が理解できる
□ 6.3 外国人を含め多様な背景をもつ人々が共に働きやすい職場、組織に何が必要か把握している

業務環境は、業務、職種によって様々ですが、同じ業務、職種でも企業によって環境が異なる場合も少なくありません。社内や周辺地域の物理的な環境、同僚や上司や顧客等との人間関係を把握するための情報収集も重要です。ここでは概要を把握する方法を確認します。
多様な背景をもつ人々が共に働くための業務環境の改善提案については26をごらんください。